機械システム工学科3つのコース
機械システム工学分野の知識と技能を修得し、社会人としての素養を身につけた人材を養成するために、機械システム工学科では、各分野の製造業に柔軟に対応できる「機械(ME)コース」、航空・宇宙関連の製造業にも対応できる「航空・宇宙(AS)コース」、および両コースを横断的に学習する「高等機械システム(MS)コース」(JABEE 適合コース)の3つの教育コースを設けています。
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高等機械システムコース
機械,航空・宇宙に関わる能力が
世界に認証される(JABEE認定) -
機械コース
機械システムのプロとして
末永く活躍できる人材を養成
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航空・宇宙コース
航空機と宇宙関連技術が学べる
高等機械システム(MS)コース
世界に通用する機械システムエンジニアの育成を目指します
このコースはJABEE(日本技術者教育認定機構)によって認定された教育プログラムで,機械システムエンジニアに求められる教育・学習目標が高度に達成できるようカリキュラムが構成されています.本コースでは,機械コースと航空・宇宙コースを横断的に学習します.このコースを修了すれば,卒業証に加えてJABEE認定証が授与され,「世界に通用する技術者の質」が公的に認められます.
Keywords:機械のデザイン/CAE(コンピュータ支援解析:機械力学、熱流体力学)
/創造PBL/専門英語
JABEEとは技術者教育認定機構のことで,大学が実施している技術者教育プログラムが,社会が要求する水準を満たしているかどうかを公平に評価するとともに,基準を満たしている教育プログラムを公式に認定する制度です.
特に近年,産業経済の国際化が進み,技術者の活躍の場が世界各国に広がるとともに,各国の技術者交流が活発になってきました.その際,お互いの技術者の質が国際的に保証されていることは,共同業務を円滑に進める上で最低の必要条件となります. 日本技術者教育認定機構(JABEE)は,世界各国が技術者の質を共通の基準により保証する国際協定機構の一員です.従って, 日本技術者教育認定機構(JABEE)から教育プログラムが認定された学科は, 「一定の質の技術者教育をおこなっている」と認められたことになり,本学科のJABEE認定コースであるMSコース卒業生は「世界に通用する技術者の質」が公的に保証されます.
なお,MSコースは2年次からコース分けが行われます.
本学科では,2002年度から教育プログラムの見直しをはじめ,順次その内容を整備し,2005年11月に実地審査を受け,2006年5月に「合格」の認定を受けました.2002年度入学生のJABEE認定コース卒業生(修了生)7名が,最初の「世界に通用する質を保証された技術者」となりました. 中国・四国・九州地区における 日本技術者教育認定機構(JABEE)の合格認定を受けた私学の機械工学系学科は,本学科が最初です.
さらに,JABEE認定コース卒業生には,「技術士試験」の一次試験が免除される特典があります.
育成する技術者像
機械システム工学科は、進歩の著しいものづくり社会に対応できるよう、基礎となる知識の修得とそれを応用する能力を身につけ、チームで協働もでき、人と自然に優しい機械システムを構築できる創造性のあるエンジニアの養成を目的とする。
学習・教育到達目標
機械システム工学分野の知識と技能を修得し、社会人としての素養を身につけた人材を養成するために、機械システム工学科では、各分野の製造業に柔軟に対応できる「機械(ME)コース」、航空・宇宙関連の製造業にも対応できる「航空・宇宙(AS)コース」、および両コースを横断的に学習する「高等機械システム(MS)コース」(JABEE 適合コース)の3教育コースを設け、以下の学習・教育到達目標をおく。
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目標機械システム技術者
A
のための学習・教育到達目標 -
目標人と社会に貢献できる技術者
B
のための学習・教育到達目標 -
目標コミュニケーション能力を持つ技術者のための学習・教育到達目標
C
A.機械システム技術者のための学習・教育到達目標
A1:数学的知識
機械システム工学の専門知識を理解するために、微分・積分、線形代数、確率・統計、微分方程式、フーリエ解析などの数学の知識を修得する。
A2:物理の基礎
機械システム工学の専門知識を理解するために、物理学、力学、電磁気学の基礎知識を修得する。
A3:情報処理の基礎
機械分野の問題を数値的に解析するために、情報処理技術の基礎知識を修得する。
A4:機械の基礎能力
機械システム工学の専門技術を実際に体験し、機械システム技術者としての基礎能力を養成するために、機械製図、加工学実習、機械工学実験を修得する。
A5:機械システムの知識
機械分野の問題を解決する能力を養成するために、材料力学、熱力学、流体力学、機械力学、自動制御、機械要素、加工学などの機械システム工学の基本的な専門知識を修得する。
A6:協働する能力
創造工学プロジェクトを通じてデザイン能力*やチームで協働する能力を、卒業研究を通じて工学問題を発見し自発的に分析・解決する能力、計画的に研究を進め文書として記述する能力を養成するとともに、口頭発表や討議のプレゼンテーション技術を修得する。
*デザイン能力:必ずしも解が一つでない課題に対して、種々の学問・技術を利用して、実現可能な解を見つけ出していく能力。
B.人と社会に貢献できる技術者のための学習・教育到達目標
B1:社会,文化,歴史
一個の人間として自己を確立し、社会に貢献するために、人類がこれまで築き上げてきた様々な社会や文化およびその歴史を理解し、修得する。
B2:技術者倫理
利益相反する自然と人間社会の融和に資するために、技術者倫理を修得し、機械システム技術者の使命と責任を認識する。
C.コミュニケーション能力を持つ技術者のための学習・教育到達目標
C1:コミュニケーション技術
社会において自分と相手の考えを相互に理解しあうために、「読む、書く、聞く、話す」のコミュニケーション技術を修得する。
C2:英語
国際的に活躍できる技術者に成長するために、「英語」のコミュニケーション能力を継続的に養成する。
教育水準
機械システム工学の標準的な教育水準
知識・能力水準: 基本的な専門知識と技能を修得し,それらを用いて工学問題を分析・解決する能力を身につけるが,その水準は,卒業生の多岐に渡る進路において,従事する業務に自らの努力を前提として対応できるレベルとする。
高等機械システム(MS)コースのアドミッションポリシー
本学科では,自動車,電機をはじめ,各分野の製造業に柔軟に対応できる「機械(ME)コース」さらに航空・宇宙関連の製造業にも対処できる「航空・宇宙(AS)コース」,および両コースを横断的に学習する「高等機械システムコース」(JABEE適合コース)の3教育コースを設け,これにより多種多様な考えをもった学生一人ひとりの能力を引き出し,さまざまな社会の要請に応える人材を養成する教育を行う.
このような観点から,機械システム工学科ではアドミッションポリシーを公開し学生を国内外から幅広く受け入れている.
さらに,2年次進級時にJABEE認定プログラムである『高等機械システム(MS)コース』と通常卒業の『機械(ME)/航空・宇宙(AS)コース』にコース分けされるが,MSコースのアドミッションポリシーとして、学科のアドミッションポリシーに対してつぎを付加する.
高い水準で単位取得ができ、計画性を持って継続的に学修ができる人
本学科の入学者受け入れの方針(アドミッションポリシー(AP)),教育課程編成・実施の方針(カリキュラムポリシー(CP))および学位授与の方針(ディプロマポリシー(DP))については、ここもご参照下さい
機械(ME)コース
自動車,電機をはじめとした製造業に対応できる
機械システムエンジニアの育成を目指します
機械コースでは,あらゆる機械に共通する基本原理を学び,社会の要請に柔軟に応えうる人材の育成を目指しています. このコースでは自動車,電機をはじめ,各分野の製造業に柔軟に対応できる機械システムエンジニアの育成を目指します.
Keywords: 自動車エンジン/材料強度/CAD・CAM
自動車産業をはじめとした,ほとんどの製造業で必要とされる機械工学技術の基礎原理と応用を体系的に学びます.まず,この分野の4つの柱となる熱力学,機械力学,流体力学,材料力学を基礎として,生産工学や機械設計などの「ものづくり」に直結する技術や,開発に必要な技術計算能力,設計に必要な製図能力を身につける。さらに技術者に必要不可欠な科学技術倫理についても学び考え,社会に貢献できる有為な技術者の能力と心を養います
航空・宇宙(AS)コース
航空・宇宙関連の製造業にも対応できる機械システムエンジニアの育成を目指します
我が国では、自動車、電機をはじめ、多くの製造業が発達し、本学科でもそれらの各業種に柔軟に対応できるエンジニアの育成を行ってきました。ところが最近、多年の念願であった航空機製造の復活と宇宙ビジネス産業の発展により、それらの分野も商業ベースとして成長しつつあります。このようなことから、製造業すべてに共通する機械技術を基礎に、航空・宇宙関連の製造業にも対応できる機械システムエンジニアの育成を目指しています
Keywords: 飛行機/ロボット/高速ビークル
機械工学の重要な応用分野のひとつである航空・宇宙分野における最先端技術の一端を学びます。機械工学の基礎技術を身につけた上で,航空機やロケットまわりの高速空気力学,ジェットエンジンやロケットエンジンの動作原理,航空機の運動力学ほか,宇宙ロボットについても学びます。ここで学習する内容と技術は,直接的には航空・宇宙分野に関連するものであるが,総合的にはすべての製造業に通じる基本的な考え方を学びます。

