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 研究概要とテーマ 

 生物が見せるなめらかな運動は,その身体が持つ機能と背景にある力学を理解し,それに基づいて再現することが重要です.特に,受動的な要素として筋骨格系を捉え,骨格(リンク系)の受動的な協調と地面との相互作用によって実現される受動歩行と複雑な筋系を受動的に連動させることで運動が創発するメカニズムが生物の四肢による運動(ロコモーション)に不可欠と考えています.このような背景から,ロボット工学研究室では,脚による移動を実現するための3つのテーマについて研究を行っています.
  2足歩行機は,世の中に 沢山あるんですが,受動歩行メカニズムに基づいたより自然で効率的な歩行機の実現をめざしてます.
 2016年からは,多足類,特にムカデの形態学的特徴である柔らかさ,なめらかさ,細長い体,そして多くの脚を持つという特徴を多足類ロボットi-CentiPotにより再現し,自然環境下で自律的な移動を実現するという研究を始めました.
 さらに,脊椎動物の筋骨格系に内在する受動的な連動に注目し,複雑な多自由度システムの運動をより簡単に実現するメカニズムの解明と筋骨格ロボットによる有効性の検証を行っています.

 これらの研究に加え,災害現場や人が近づきにくい環境,例えば火山や月,火星などで探査を行うための移動機構である柔軟全周囲クローラ, 今までに無かった,一本のクローラが上下左右に湾曲する移動機構の研究を行っています.


研究紹介ビデオ(2020年オンラインオープンキャンパスから)


連 絡 先:岡山理科大学工学部機械システム工学科
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