多足類は細長い体に多くの脚を持つ形態学的特徴を持つ.また,体の表面はなめらかで柔軟性を有す.このような身体の形態学的特徴は,多足類が持つ小さな脳に代わって自然の中を動き回るための計算を行っていると考えられる(morphologi-cal computation, R. pfeifer).さらに,環境との相互作用,つまり,脚や体が地面と接触することで反力を感じながら環境に適応しながら運動することは,ある種の知能的振る舞いと捉えることができる(大須賀:知能はどこから生まれるのか?近代科学社).
そこで,本研究はこの多足類,特にムカデの形態学的特徴に注目し,これをロボットi-CentiPotによって再現することで生物のような自然環境下での自律的(知能的)な振る舞いが可能かどうか検証を行っている.
参考文献:
T. Kiungasa, K. Osuka, R. Hayashi, N. Miyamoto, K. Yoshida,
Development of a small and lightweight myriapod robot using passive dynamics,
Artificial Life and Robotics, vol22, issue4, pp. 429-434, 2017
N. Miyamoto, T. Kinugasa, K. Osuka, R. Hayashi, K. Yoshida, D. Owaki, A. Ishiguro, Myriapod Robot i-CentiPot via Passive Dynamics - Emergence of Various Locomotions for Foot Movement-, SICE Annual Conference 2017, Sep. 2017 in Kanazawa
共同研究:大阪大学,東北大学